【コラム】レゴ パーツの分類〜ピン〜


 皆さんこんにちは。パーツショップ テクニクルの店主 Na-Gaです。
以前【コラム】レゴ パーツの分類〜アクスル〜と題しましてアクスルというカテゴリに分類されるパーツを独断と偏見で語りました。今回はその続編としてアクスルに並びレゴ テクニックにおいて重要な接続パーツとなるピンにフォーカスして語っていきたいと思います。

ピンの概要

 まずピンの概要についてつらつらと書いていきます。ピンの他の呼称としては『ペグ』というのがあります。ペグとは工具やアウトドアなどで用いられる杭のことを指します。レゴの場合も同じような役割を持つと思っていただいて問題ないかと思います。当ショップでは参考にしている海外サイトに倣って『ピン』としています。
 ピンはリフトアームやテクニックブロックの穴(ピンホール)に接続できる筒状のパーツが属するカテゴリです。この形状ゆえアクスルとアクスルホールの組み合わせとは異なり、二箇所以上固定するなどしないとパーツが回転します。この回転するという特徴を利用すれば、ギアを噛ませるには一工夫必要になりますが車軸などを簡単な構造で作ることができます。また、パーツの中央や途中に仕切りや凸があり、1Lごとに固定されるようになっています。つまりアクスルだとピンホールを通過して抜けてしまいますが、ピンなら抜けずにパーツ同士を固定するのにも使えるということです。アクスルは骨子のような役割を持つと前回解説しましたが、対してピンは隣り合ったパーツを接続するという役割になります。
 アクスルと同様形状によってある程度カラーが固定されています。下記で説明する固定タイプ【ブラック/Black】【ブルー/Blue】【レッド/Red】【ダークグレー/Dark Bluish Gray】固定なし【グレー/Light Bluish Gray】【タン/Tan】【ホワイト/White】【イエロー/Yellow】などになっています。各アイテムに2〜3色が振り分けられていますが、ピンホール付きピンは例外でカラバリがあったり最近になって色が増えたりもあるので今後もこの色固定ルールが適応されるのかは謎です。
 以上がピンの大まかな共通点となります。次からはピンの特徴などで分けながら見ていきましょう。

固定タイプと固定なし

 ピンの基本知識としてまず知っておきたいのはピンの形状には二種類あることです。ピンホールに挿したときに自由回転するタイプとある程度摩擦があり回転しないタイプがあります。基本的には車軸など回転させたいもの、回転しても問題ないものは固定なしタイプ。回転させたくないものやパーツを固定したい場合は固定タイプというような使い分けをします。しかし固定タイプといえどパーツ単体で発生する摩擦力には限度があるので重さによって回転したり抜けてしまいます。しっかり固定したい場合はピンやアクスルを複数使って固定するようにしましょう。
 余談ですが回転させたい場合以外ほとんどのパターンで固定タイプが使われています。半ば慣習のような感じで使っているので単に大量生産されているからだと思うのですが凸がある分保持力も強いのでしょうか? 検証してみても面白いかもしれませんね。

ピン(通常)

 
 最も一般的なサイズのピン類です。長さは2Lで通常サイズのピンホール同士を隙間なく接続します。ピン 固定は特に多く使われるパーツで口語では『固定ペグ』『黒ペグ』とよく呼ばれています。テクニック製品を購入すれば大量に入手できますが同時に使用頻度も非常に高く、システムメインで作品を作っている方はすぐに枯渇してしまうかもしれません。対して固定なしのピンは回転させたい部位や色を合わせたい場合など使用される場面は若干限られます。

ピン 1/2

 
 通常のピンの半分の長さのピンです(スタッド分はみ出しているので厳密には違いますが……)。頂点はスタッドになっておりシステム系のブロックやプレート、タイルなどを接続するのに重宝します。また、中央の穴は3mmバーが挿し込めるので覚えておくと役に立つかもしれません。この他にも3mmバーが入るピン類は複数ありますのでいろいろ試してみましょう。
 もうひとつ記しておくべき特徴としてピン 1/2の抜け防止の仕切りは通常ピンの半分になっており、ピンホールのくぼみにちょうど収まるようになっています。これによりシステム系のパーツと接続した場合も隙間や段差ができず滑らかな表面に仕上がります。

ピン 3/4

 3/4というと中途半端な印象を受けますがピンの短い方がリフトアーム薄型の厚さと同じになっています。通常の半分なのでピンがはみ出したりカタカタ動くというようなことが起こらないようになっています。薄型のリフトアームを使用する際には重宝しますが、コイツだけに保持を一任するのは心許ないので私はアクスルと併用することが多いです。

ピン 3L

  
 その名の通り3L分の長さのピンです。主に3L分に掛けてピンホールを固定するのに使います。ピンの一方は仕切りがありますが反対側には仕切りはなく小さな凸があります。これが滑り止めになっており力を加えないと抜けず、ちょうど1Lごとに区切るようになっています。ピン 3L(固定なし)は中央にホイールを通せばバイクの前輪のような構造を作ることもできます。ピン 3L 固定 ストップブッシュは先端にアクスルが挿し込めるのでピンホールとアクスルの繋ぎにしたりピンアクスルと組み合わせて3Lより大きいピンとして利用できます。いずれも2Lサイズと並んでよく使うパーツなのでインストやオリジナル作品などいろいろな使用例を見て参考にするといいと思います。

ピンホール

 
 ピンの中でもピンホールが付いているタイプです。使用感はコネクタに近いと思います。ピンでありながらピンホールも付いているという個人的神パーツなので切り返しや繋ぎとしてかなり便利に使っています。以前は限られたカラーしかありませんでしたが最近はカラバリが増えてきて表面に出ても目立ちにくいようになっています。

トウボール

 ピンにトウボール・ミニボールジョイントとも呼ばれるパーツが付いているパーツです。以前解説した【コラム】レゴ パーツの分類〜アクスル〜で解説した2736のピンver.というと分かりやすいと思います。あちらと同様にけん引パーツやシリコンゴム、ミニボールジョイントなどに使われます。

【番外編】アクスル ピン

アクスル 1L ピン 固定【ブルー】 アクスル 1L ピン【タン】 アクスル 1L ピン 2L 固定【ダークグレー】 
 ピン付きのパーツですが分類はアクスルとなっているパーツです。【コラム】レゴ パーツの分類〜アクスル〜でも触れていますが、アクスルホールとピンホールの接続や、先述のピン ブッシュストップと組み合わせて長いピンとして使用するなどこちらも汎用性がありよく使われるパーツです。

まとめ

 今回はピンについてまとめてみましたがいかがだったでしょうか。こうしてまとめてみると説明すべきと思う点が多くて苦戦しました。ただ、固定タイプか否かや的確な長さのピンを使っているかで作品の動作や強度にかなり影響が出てくるので「これだけ種類があるんだなあ」ということだけは覚えて帰ってくださいw あとはいろいろ試して合うパーツを探していくことになると思うので形だけでも知っていればその分使える引き出しも増えていきます。
 次回はリフトアームかコネクタ辺りをやっていきたいと思います(または用語の解説とか?)。長文にお付き合いいただきありがとうございました。それではまた次回。

【コラム更新中】


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店長

Na-Ga(ナーガ)

物心ついたときにはレゴを握っていたレゴ好きアラサー。 小学生のときに名前もよく知らないままレゴの可動フィギュアシリーズ『バイオニクル』に熱中していた。

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